召喚獣のすゝめ ~手札誘発編~
コロナでの自粛期間、まだまだ続きそうですが皆さまいかがお過ごしでしょうか?
自分はすっかり紙にも触っていないためモチベーションとしては低下の一途を辿っています。
今回はモチベの回復や、復帰したときに指標とするために「召喚獣使い」の視点から考える「手札誘発」について記していきます。
手札誘発といえば昨今の加速する環境の中ではほぼ必須とされている風潮のあるカード群ではないでしょうか。
個人的にデッキ作成の際に気を付けている点の一つとして
・魔法罠や誘発含む汎用枠とテーマカードの割合
があるのですが、これは皆さんも気にしていらっしゃるかと思います。
汎用枠が多すぎるとテーマギミックが成立しない...テーマギミックに依存しすぎてメタを張られると展開が壊滅的になってしまう...など様々な悩みがあります。
これに関しては正解がない問題だと考えていますが、これを議論する際に必要不可欠であるのが「誘発に対する考え方」だと思います。
概ねどのデッキタイプでも採用する際に共通しているのが
・相手の展開や行動を妨害する
が中心にあり、その妨害の質としても
・相手のギミックを機能不全に陥らせる
・最大盤面を弱体化させる
このいずれかに分類されるのではないでしょうか。
相手のギミックを機能不全に陥らせる誘発の例としては
・墓地利用が多いデッキに対してのディメンション・アトラクター
など、その誘発を通してしまえば即死クラスのものが挙げられます。
盤面を弱体化させる誘発は昨今の環境でも採用されている〈うららや増殖するG〉など、即死クラスのダメージではないものの、通してしまうと止まらざるを得なかったり、展開の最大値が落ちてしまうものを指します。
どちらのケースもデッキに枠があるのならば是非採用を優先したくなるカードです。
また、例外として抹殺の指名者用に誘発を数枚採用することもありますが、そちらについては本来の手札誘発の役割とは異なると考えているので言及はしません。
とはいえ、デッキの枠も無限ではないので、貴重な枠を有効活用するために、せっかく採用した手札誘発を「どのような場面でどう使うか」は勝利を目指す点において、非常に重要であると言えます。
冒頭でもお話しした通り、本記事では「召喚獣使い」としての立場から「手札誘発」について考えてみます。
①どのような手札誘発の採用を優先するか
②どの場面で手札誘発を使うか
③手札誘発への対処及び撃たれてはいけない場面
に分けて記していきます。
特に③に関しては「召喚獣のどこに誘発を当てるべきか」についても話していきます。
①どのような手札誘発の採用を優先するか
最初に断っておきますが、この内容は「召喚獣側が」という立場での話です。
従って、他テーマの誘発の採用基準とは異なってくるかと思います。
自分が優先している基準は「盤面を消さなくてもいいけど、邪魔な妨害は出来るだけ立たせないようにする」です。
「盤面を消さない誘発」とは〈PSYフレームギア・γ〉や〈幽鬼うさぎ〉のように相手の盤面を「物理的に」数を減らさないものを指します。
理由としては、打点の高い置物や横に数を並べる相手に対しては召喚獣のギミックである程度対処が可能です。
それ故に盤面を消す誘発の採用優先度が低くなります。
※不要である訳ではありません。
打点で言えばアレイスターのパンプやアウゴエイデス、横に数を並べる〈魔術師〉などを相手にするのであればプルガトリオなど、対処方法は様々です。
では「邪魔な妨害は出来るだけ立たせないようにする」誘発とは何かー
〈無限泡影〉〈エフェクト・ヴェーラー〉〈灰流うらら〉〈屋敷わらし〉
など「無効にして破壊する」より「その効果(の発動)を無効にする」といったものです。
召喚獣と言えば後手からのワンショットのイメージも強いですが、実はこれは正しくありません。
というのも、ワンショットをするにはサブギミックが必要だったり、意外と要求値が高かったりするためです。
個人的には「相手の盤面を片づけた後に蓋をする」が本来あるべき姿だと思っています。
つまり、相手の盤面を空にして大きい一撃を叩き込むことに労力を割くのではなく、最終的に「蓋をする」ことを意識するべきだと考えています。
こう考えるだけで手札誘発への枠を考慮する材料になるのではないでしょうか。
どのデッキにも言えることですが、むやみやたらに手札誘発を積めばいいというものでもありません。
勿論例外もあって、〈閃刀姫〉のように妨害の手数が多く、リソース確保にも長けているようなデッキに対しては短期決戦を意識しないとスタミナ切れで負けてしまいますので、そういったデッキタイプにも注意を割いたり、通してしまうとほぼ負けが確定する場面であればこの限りではありません。
以上を踏まえるとやはり〈無限泡影〉は優先順位の上位に食い込んできます。
メリットとしては妨害は勿論、〈インスペクト・ボーダー〉や〈超雷龍-サンダー・ドラゴン〉、また最近流行りだしている〈S.No.0 ホープ・ゼアル〉などへの解答の一つとなります。
デメリットとしては魔法罠である以上、伏せた際にバック割りの影響をもろに受けてしまうことやファンタズメイとの噛み合い等がありますが、メルカバーが成立していればバックを守ることも視野に入りますし、エフェクトヴェーラーの差別化等、ここは使い分けが必要だと思います。
また、召喚獣特有の事情ですが、モンスターではないので墓地に落ちても融合体の素材にならないという点にも注意が必要です。
そして欠かせないのが〈増殖するG〉や〈灰流うらら〉でしょうか。
特に〈灰流うらら〉に関しては相手の妨害だけでなく、〈増殖するG〉を止めてくれたり、こちらのターンに飛んでくる妨害に対しても対処することが可能です。
また、墓地に落ちている前提ではありますが、炎属性ということから、メインギミックで破壊効果を持つ相手に対しては〈転生炎獣アルミラージ〉を維持しながらプルガトリオを守ったりすることもできます。
単純にメタビの壺などにも撃てるので間違いなく採用です。
〈増殖するG〉についてですが、このカードは使う人によって価値観の分かれる貴重なカードだと思っています。
人によってはこのカードを「一種のドロソ」として見る人もいれば「相手の展開に対する牽制・抑止力」だと見る人もいます。
私はドロソとして見るには相手依存が過ぎるかと思うので、あくまでも抑止力として採用しています。
最近では展開系の〈墓穴の指名者〉及び〈抹殺の指名者〉や〈灰流うらら〉のフル投入により対応札が9枚も存在し得ることから、採用を渋る方も多いのではないでしょうか。
しかしながら、召喚獣においては「墓地に属性を落とす」ことも課題の一つであるため、中々外せない一枚ではあります。
現在の環境では地属性が墓地に落ちることはこの〈増殖するG〉以外決して多いとは言えないのも採用理由の一つです。
さて、ここで採用基準の一つとして、「墓地に落ちた場合」についても触れておきます。
召喚獣と言えば「墓地のモンスターの属性を参照すること」が重要な点の一つです。
最近の環境では〈転生炎獣〉や〈オルフェゴール〉、〈サンダー・ドラゴン〉等多くのデッキで属性の偏りが起きているように思えます。
〈アダマシア〉や〈閃刀姫〉のようにエクストラも含めると多くの属性が墓地に落ちるテーマもありますが、相手依存では目当ての属性が落ちなかったときにこちらの行動が制限されてしまいますので、自分から様々な属性を墓地に落とすことは非常に有用であると言えます。
そういった点では同じ「効果無効」でも〈エフェクト・ヴェーラー〉と〈無限泡影〉の差別化がより明確に出来るようになります。
前者は光属性なので、アルミラージを場やEXデッキに残しつつメルカバーになれる点がメリットですが、自ターンに撃てない点がデメリットとも言えます。
後者は属性が無い点がデメリットですが、墓穴を貰わない点や自ターンにも撃てる点がメリットですので、どちらも一長一短です。
ざっと挙げると採用の際に考慮する基準は下記の通り
・妨害の数を減らす≧盤面の数を減らす
・墓地に落ちたときの扱い
の2点です。
召喚獣デッキを作る際にはこちらを意識してみるとまた違った構築になるのではないかなと思います。
今回例に挙げなかった手札誘発についても、明確に採用理由があると考えています。
ただ、今回は「優先順位」についてお話ししたかったため、全誘発を紹介することはしませんでした。
「この誘発はどうだろうか」という疑問がございましたら、Twitterや質問箱で聞いて頂ければお答えさせて頂きます。
②どの場面で手札誘発を使うか
この話題に関してはその場の手札やマッチ状況など、盤面外での判断基準もあるので、一概に何が正解か、というものはありません。
しかしながら、自分の思考整理や、迷っている方がいればその手助けになればと思い、ここに記します。
さて、実際採用したはいいものの、「どういう場面で使えばいいんだろう」という疑問は絶えないものだと思います。
実際に、上級者の方でも後から振り返ってああすればよかった、などと考えることも多々あることでしょう。
私が基本的に意識しているのは、「そのカードを採用した理由」をまず第一に当て込んでいくことです。
例えば前述の〈増殖するG〉であれば相手の展開や盤面を最小限に抑えたい!という理由で採用したのに、何も考えずにスタンバイに発動するなどが悪手であると言えます。
そうした結果、「相手がメタビでGが不要だった。単純に手札が-1されて〈ツインツイスター〉のコストが足りなかった」なんてことも考えられます。
イメージしてみると分かりやすいと思うので、実際にありそうな例を挙げてみましょう。
・マッチ一本目、相手先攻で〈閃刀姫レイ〉を通常召喚
この段階で〈増殖するG〉を発動しても相手は〈閃刀姫レイ〉の効果を使い、〈閃刀姫シズク〉をリンク召喚すれば自分が手札-1になるだけです。
この後に飛んでくるかもしれない〈エリアゼロ〉や〈マルチロール〉まで待ちます。
ただ、召喚獣的にはこの後相手が〈エリアゼロ〉を対象にした〈マルチロール〉の効果を発動したりしない限りは〈増殖するG〉を発動しないほうがいいかもしれません。
根拠として
・閃刀姫側が止まる手段や止まった場合のアド差が明確である
点が挙げられます。
閃刀姫側としては効果を使ってシズクになれば
「こちらが手札-1かつ相手に1サーチが入る」
と明らかなアドバンテージの差が生まれます。
他にも、〈エンゲージ〉が墓地に落ちている場合でも効果を使ってカガリになれば同じような状況が生まれます。
では、どこで撃つのかというと...
「こちらのバトルフェイズに撃つ」です
召喚獣のデッキ性質上、墓地レイの蘇生を止めるには〈墓穴の指名者〉や〈屋敷わらし〉もしくはカリギュラで事前に除外しておく、あるいはメルカバーで止めるというのが定石ではありますが、このいずれも安定した行動とは言えないかもしれません。
というのも、〈墓穴の指名者〉に関しては閃刀姫のデッキ性質上誘発のスロットが豊富なため、なるべくこちらに取っておきたい札です。
屋敷わらしについてはマッチ一本目から採用しているかと言われると怪しい札です。
となると残りはカリギュラやメルカバーとなりますが、カリギュラは閃刀姫に対してはあまりに打点が低く、拘束力も心もとない札になります。
メルカバーだと止めてもハンド-1になります。
バトルフェイズに撃つ利点としては相手がレイの蘇生効果を使うのであればハンド±0、リンク体に変身するなら+1と、こちらが少しでもアドバンテージを稼ぐことが出来ます。
使わない場合はメルカバーと同じくハンド-1になりますが、まだアド差を埋めることが出来る可能性にかけたほうがいいのではないでしょうか。
勿論、相手の初動がそもそも〈ホーネットビット〉からスタートしたとか、諸条件が異なる場合はこの限りではありませんが、ある程度決めておくと今後のプレイがスムーズになるかもしれませんね。
・サンダードラゴンへの〈無限泡影〉の当て方
サンダードラゴンと言えば一番の障害が〈超雷龍-サンダードラゴン〉です。
これを成立しないように出来れば一番良いのですが、残念なことにその召喚条件の緩さからあまり現実的ではありません。
〈孤高除獣〉や〈太陽電池メン〉に撃ちたいという方もいらっしゃると思いますが、結局立ってしまうと意味がないので、苦渋の決断ではありますが立たせてから撃った方が良いでしょう。幸いなことに〈無限泡影〉が通れば破壊耐性も剥がれるので、守備表示なら打点的にもプルガトリオやメルカバーで対処可能です。
この〈無限泡影〉の使い方は「相手を妨害する」というよりも「自衛」の意味合いも強くなってきますが、召喚獣に限らず、手札誘発にはこういう使い方もあるので、奥が深いと言えますね。
とまぁ、例を2つ挙げてみましたが、この手の話は条件の違いであったり、相手の引きにも左右されるところなので何を言っても「結果論」と言われかねない至ってグレーな話題です。
しかしながら、何も考えずに撃つよりかは数ある可能性を消去法でもいいから潰していくことがゆくゆくは勝ちに繋がるのではないでしょうか。
③手札誘発への対処及び撃たれてはいけない場面
ここが今回一番書きたかったポイントです。
コロナによる自粛がいつまで続くかはわかりませんが、今後恐らくはドラグマ召喚獣を筆頭とした、所謂「混ぜ物」も含めた召喚獣が環境に台頭してくることは容易に予測できます。
であれば、召喚獣に対してのメタを張る側も張られる側も、この点を押さえておくに越したことはありません。
本パートでは、比較的採用されているものから、危険度も合わせてやばい誘発とやばいシーンをいくつか抜粋し、ランキング形式で解説していきます。
第5位(3位が同率で2つあるため) 危険度50%
〈エフェクト・ヴェーラー〉
ターン1制限が無いのと、同一チェーン上で重ねられることもあり、採用率が高いカードです。
魔術をサーチ出来ないのは確かに厄介ですが、素引きしていれば〈転生炎獣アルミラージ〉+メルカバーの布陣を布くことが可能です。
また、次の〈無限泡影〉と同じく超融合ですり抜けられたり、こちらは〈墓穴の指名者〉で対抗することが出来るため第5位となりました。
同率第3位 危険度60%
〈無限泡影〉
次の〈灰流うらら〉と同率にしましたが、場合によってはこっちのほうがやばい可能性があります。
回避方法は〈灰流うらら〉とは違い、超融合や〈レッド・リブート〉等の選択肢も取れる、と何となくいけそうな雰囲気ですが、肝心なのは採用するときの理由と同じく、自ターンに撃てるという点です。
スタンバイメルカバーに泡とか目もあてられません。
第3位 危険度60%
〈灰流うらら〉
召喚獣のほぼ全ての行動に絡んでくるのと、回避方法が指名者や魔術・アレイスターの素引きでしかないため第3位です。
初動を引き込むためのドローソースに撃たれる可能性があるのもなかなかにやばいです。
第5位の〈エフェクトヴェーラー〉とは理由が若干異なりますが、こちらについてもあちらと合わせて補足を後述します。
第2位 危険度80%
〈D.D.クロウ〉
裁定変更で注目されているいぶし銀カードです。
魔術にチェーンされると手札でアレイスターが被っていない限りは融合体が出せません。
フォローとしては被りの他に暴走召喚師を成立させる、墓地に召喚獣を落としておいてEXに何かを構えていれば最悪エリュシオンが出せる、と実はやりようがあるカードなのですが〈召喚魔術〉にチェーンで撃つと「墓地に魔術+除外にアレイスター」の状況が出来上がるので、まだ次に望みを託せます。
本当にやばいのは「魔術を撃つ前に墓地にアレイスターが落ちたのを見てから撃たれる」もしくは「あえて融合体を出させてから魔術の回収効果に撃たれる」状況です。
前者に関してはハンドにアレイスターが被ったりなど、フォローは出来るのですが、無ければ回収の循環が完全に断ち切られることになります。
一方後者も似たような理由で、魔術が除外されると同じく循環が止まるので「次」が無くなります。メルカバーがいても撃つということはメルカバーを処理出来る札があるということなのでほぼほぼ諦め案件です。
第1位 危険度100%
〈アーティファクト・ロンギヌス〉
第1位は文句なしのこいつ。
通ったらまず負けが確定するといっても過言ではない誘発です。
除外が出来なくなるので墓地融合は勿論のこと、適用下であればメルカバーの効果を発動することも出来ません。
※メルカバーにチェーンすると、ロンギ適用後メルカバーの処理時に除外が出来ず、発動無効の処理をしてただ墓地に送られるようになります。
メインから採用されるのはレアケースですが、環境にオルフェゴールが少なからずともいることや、ギミックの一部として除外を活用するデッキも多くあるので恐らくサイドから姿を見せることはまだまだあるでしょう。
最近ではハリクロスからのドロドロゴンで貫通するルートも発見しましたが、恐らく採用しているのは自分ぐらいですので、あまり気にしないでいいと思います。
ただ、この最強誘発にも打ちどころがしっかりと用意されており、スタンバイなどにロンギを撃つ場合はターンスキップになるぐらいで、罠型やドラグマ混合型などであればまだ0妨害ではないので、ワンチャンが生まれます。
ではどこに撃たれるとゲームエンドなのか、ですが
「召喚魔術にチェーンする」
です。至ってシンプル。
理由としては3つあり
❶、除外できないので不発処理になる可能性がある
❷、手札融合は出来るがその場合手札のアレイスターと手札で融合のため手札-2
❸、❶❷のいずれでもアレイスターが除外出来ないので循環が止まる
になります。
なので、撃つ側は召喚魔術まで待ちましょう。撃たれた側は殴ってもいいです。
大きく上げるとこの5種類になります。
〈屋敷わらし〉と〈増殖するG〉については個人的にランク外です。と言いつつも危険度は30%ぐらいありますが...
〈屋敷わらし〉については「発動無効」であるが故に〈暴走魔法陣〉があれば容易に貫通可能なためそこまで危険視していません。
〈増殖するG〉についても、ワンショットを狙うときなどに撃たれると鬱陶しいのは変わりありませんが、撃たれ所によっては止まる選択肢も大いに出てきます。
先攻でアルミラージの着地に撃たれるのが一番嫌ですね。
メルカバーまでいくと2ドローさせてしまいますし、アルミラージ単騎は何にもならないうえに墓地にアレイスターが落ちるのでそこで墓穴をもらう可能性も出てきてしまいます。
アレイスターの着地に撃たれるのであれば、無理やりではありますがバックと誘発で誤魔化せるのでまだマシな部類だと思います。
まとめると、やばい基準としては
「アレイスター→魔術→アレイスターの循環」
を断ち切れるかどうかに当てはめるといいです。
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ここで手札誘発の中でも採用率の高い〈灰流うらら〉と〈エフェクトヴェーラー〉〈無限泡影〉にスポットを当てて補足をしていきます。
私自身、召喚獣を使っていてよく聞かれたり、対戦を見ていて思うのが「〈灰流うらら〉の撃たれ所」です。アレイスターに撃つのか魔法陣に撃つのか...
実際問題どこに撃てばいいのか、ということなのですが、これに関しては100%、いえ、1000%自信を持って言えます。
「アレイスターの成功時の効果に撃つ」
勿論、「相手が壺を撃った」「素引きしてたらどうしよう」とかいろんな要素はありますがこれは「マジ」に自信があります。
その理由としては後続確保の問題にあります。
例えば〈召喚魔術〉orアレイスターを素引きしていない前提だと
魔法陣にうらら→召喚権を残した状態で山に魔法陣x2,アレイスターx3
アレイスターにうらら→召喚権が無い状態で山に魔法陣x3,アレイスターx2
の状況が生まれます
魔法陣経由のアレイスターなら2:2になりますね。
その後〈三戦の才〉や〈強欲で貪欲な壺〉等で魔術を引く確率はどちらにうららを撃たれても同じなので一旦無視します。
ここで召喚権を使っているかどうかが鍵で、魔法陣経由だとしても
前者の方がアレイスターへの召喚権が残っている分アレイスター→魔術のルートが取りやすくなります。
逆に後者だと壺などのドロソでしか魔術を引き込む方法がないので、アレイスター単騎エンドになる確率が高くなります。
また、ドロソやターンを跨いでアレイスターを召喚したときに、最初に止められたアレイスターがだいたい墓地に落ちているので、墓穴のリスクも出てきます。
つまり、「メルカバーを成立させない」ためにはアレイスターに〈灰流うらら〉を発動したほうがその確率は高くなる、ということです。
相手が素引きしてた!どうすんだよ!という方はこちらのケースも考えてみてください。
仮に魔術orアレイスターを素引きしていたとしても、出来上がる盤面が変わりませんし、
・魔法陣に〈灰流うらら〉→手札にアレイスターがいる確率
※魔法陣の発動はターン1なので魔法陣=アレイスターとはカウントしません。
・アレイスターに〈灰流うらら〉→手札に魔術がある確率
この両者に優劣はつけ難いですし、
魔法陣=アレイスターとしてカウントしたとしても、前述の墓穴のリスクもあるため、どちらに軍配が上がるとも言い難いでしょう。
それでも割り切れない方はアレイスターに〈灰流うらら〉か〈エフェクトヴェーラー〉を当てるかで比較するといいと思います。
〈エフェクトヴェーラー〉であれば〈転生炎獣アルミラージ〉+メルカバーになりますが、〈灰流うらら〉だとメルカバー単騎になります。
結果が変わらないのであれば一つでも〈召喚権〉という可能性が潰れているほうに賭けるべきです。
また、〈エフェクトヴェーラー〉についてはいくら素引きを考慮してもアレイスターに撃つのはまず間違いありませんが、実は他にも撃ちどころがあります。
暴走召喚師に撃てば成功時の効果を無効にするだけではなく、「アレイスター扱いにする」効果も無効化されます。
ただ、魔法陣があると成功時には撃てないので、魔術や融合効果にチェーンして撃てばワンショット回避の延命措置に繋がるかもしれません。
そして、〈無限泡影〉についてですがこれも読みあいが発生する一枚になります。
素引きを考慮するのであれば自ターンにメルカバーに撃つのもありだと思いますし、メルカバーを処理できる札「例:〈禁じられた一滴〉」があるのであれば、サブギミックに撃つのも一つの手だと言えるでしょう。
メルカバーで罠を切らせる=一枚余分な妨害(罠)が減るという考え方も出来ます。
しかしながら裏目もあって、サブギミックのサーチ先を素引きしていたりだとか、抹殺の指名者で貫通されたりなど、一概に答えと言えるものではありません。
結局のところ、「属性が落ちるかどうか」を考慮するとアレイスターに撃つのが安定行動だと言えます。
ただ、召喚獣側が後手だと、超融合の可能性もあるので、〈無限泡影〉〈エフェクトヴェーラー〉のいずれもアレイスターに対して撃つのが安定だとは限りません。
ここに関しては相手の引きが強いと称える他ないのですが、その後出てくるアウゴエイデスなどに撃ったほうがいい場合もあります。
まとめ
そろそろ皆さんもお気づきかとは思いますが手札誘発のこの手の話は「指名者を持ってたら~」とか「素引きしてたら~」とか考えだすと止まらない話です。
私自身遊戯王をプレイしていて大事だなと思うのは、考えた末のこういったところの割り切りが今後の上達や楽しみ方に繋がるのではないかと思っています。
また、「プレイ中にそういうことを考えるのが苦手だ」という方もいると思います。
自分はむしろそっち側で、今回記させてもらった考え方にいきついたのも、「結果論は仕方ない」としつつも「必要なときは試行錯誤した上での思考を固定化する」ことによりストレスフリーにプレイできるのではないかと思ったからです。
CSや公認大会では制限時間などもあるので、なるべくなら急かされたくもないですからね。
対戦中に素引きの可能性を考慮して実際のプレイに反映させるも良し、予め決めておいて対戦に臨むのも良し、様々なプレイスタイルが存在します。
この記事が召喚獣を使う方/使われる方にとってプレイへの一助になれば幸いです。
長くなりましたが、ここまでご精読頂きありがとうございました。
よければついでにTwitterのいいねとRTも頂けると嬉しいです。
@NaimenGTNnew
ないめん
より